まーまとれーど

夫は個人事業主(兼業)、妻は個人投資家(専業)のでこぼこ夫婦。

投資家なら知っておきたい節税知識②【米国株の配当金の外国税額控除】

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日本株についての節税ワザは、こちらの記事にまとめてあります。

 

 

今回は、主に【米国株の配当金の外国税額控除】についてサクッとまとめておきます。

 

 

*最善の注意を払って情報を提供していますが、誤情報が入り込んだり、情報が古くなっていることもございます。

*当ブログの内容に沿って税金の手続きや申告を行い何らかの不都合や損害が発生した場合にも当ブログは一切の責任を負いません。読者様の自己判断において税金の手続きや申告をされるようお願いいたします。

*実際の税金の手続きや申告等は、お近くの税理士・公認会計士などの税務の専門家、税務署と相談の上進めてください。

 

 

米国株の税金についてメモ

 

  • 売却益は二重課税されない
  • 配当金は現地で10%、日本で20.315%を課税される(税率30.315%)
  • 配当金の二重課税を調整するための制度として「外国税額控除」がある(10%分まるまる還付されるわけじゃない)
  • 「外国税額控除」には控除限度額があるので、米株の配当金(国外所得)が大きく、控除しきれない「外国税額控除」枠分は、住民税からも一部控除されたり翌年に繰り越すこともできる
  • 配当金について申告分離課税を選択し、「外国税額控除」を利用する
  • 配当金について総合課税を選択し、「外国税額控除」を利用することもできるけど株の譲渡損失との損益通算はできない
  • NISA口座は確定申告ができず、「外国税額控除」も適用されない
  • 申告分離課税で「外国税額控除」を利用するということは……米国株の配当金と上場株式(日本含む)との損益通算をした上で、なお配当金のプラス分があるなら、その部分のみについて外国税の還付も一部受けられるということです(パターン①:【米国株の配当金 > 株の譲渡損失】ならば、配当金を申告分離課税で申告して株の譲渡損失と通算・相殺しつつ、通算後の部分に「外国税額控除」も適用して還付を受ける。パターン②:【米国株の配当金 < 株の譲渡損失】 ならば、配当金を申告分離課税で申告して株の譲渡損失と通算・相殺して利益ゼロとなり、源泉徴収された配当金の税還付を受ける)
  • 特定口座【源泉徴収あり】の同一口座内なら申告しなくても、売却損と配当金が自動で損益通算される

 

 現地での課税を最小化するために、無配の米国成長株を買い、キャピタルゲインのみで利益を得る戦略も有効ではないかと……

 

まあ、節税の前に利益が出ないと元も子もないですからね、税金のことは二の次でいいとしても、かといって全く考えないのも投資家としてあれなんじゃないかと……

 

 

ベトナム株の税金についてメモ

 

以前ベトナム株を買ったので、ついでにまとめておく。

 

  • 配当金は現地非課税なので、日本株の配当金と同じように税金が源泉徴収されるだけ(配当金の二重課税がないので、「外国税額控除」も無用)
  • 外国株は「配当控除*」の対象外なので、特定口座【源泉徴収あり】口座で申告不要を選択すればOK、完結(要は何もせずそのままでいい)
  • 売却についてはプラマイ関係なく、売却額に対して0.1%のキャピタルゲイン税が徴収された後、日本で通常の課税される

 

*日本株で使える「配当控除」について知りたい方は「投資家なら知っておきたい節税知識①」をどうぞ。

 

 

外国株式の売買と配当金に関する税金の一覧表リンク

 

☟他の国も含めた「外国株式の売買に関する税金」についてはこちら

 

faq.sbisec.co.jp

 

☟他の国も含めた「外国株式の配当金に対する税金」についてはこちら

 

faq.sbisec.co.jp

 

 

日本株の税金についてメモ

 

比較のために、ついでにまとめておく。

 

  • 貸株金利収入は【雑所得*】で確定申告する(株の売却益については特定口座【源泉徴収あり】口座で申告不要を選択すれば確定申告しないでOK)
  • 特定口座毎に確定申告できるので、自分に都合の良い口座だけを申告すればOK(ただし、配当金について申告する場合、配当等全額について申告しなければいけないのと、売却損がある場合はそれについても必ずセットで申告しなければいけない)
  • 株の売買用と配当金の受入れ用と口座を分けておいて、状況によって確定申告するかどうか後で選ぶという使い方もできるね(特定口座【源泉徴収あり】の同一口座内なら売却損と配当金が自動で損益通算されるので、ウチは分けない使い方してますが)
  • 日本株の配当金については課税所得900万円以下なら総合課税を選択し配当控除を受けた方が税率が低くなって有利かつ住民税については申告不要を利用するのが最も有利(課税所得が900万円超えなら申告不要が有利)
  • 申告分離課税は、複数口座の売却損益と配当金とを損益通算したい時か、「譲渡損失の3年間繰越控除」を使う時に利用する(配当金を総合課税にすると譲渡損失との損益通算ができないので)。ただし、申告分離課税だと「配当控除」を受けられない
  • 配当金について総合課税で「配当控除」か、申告分離課税で損益通算か、どちらか有利な一方を選ぶ(特定口座【源泉徴収あり】の同一口座内なら売却損と配当金が自動で損益通算されるので、その場合申告不要を選んでもいいし)

 

*雑所得は、利益があれば他の所得(給与所得とか)にプラス合算されるが、マイナスの場合は他の所得と合算・相殺できません。マイナスの場合、ただのゼロという扱いになります。

 

ただし、税区分の同じ雑所得同士の内部通算ならできます。

 

たとえば、FXと仮想通貨は同じ雑所得ですが、税区分が違うため、損益通算できません。

くわしくは「その不労所得は何所得?雑所得?一時所得?」をどうぞ。

 

日本株の節税については、こちらの記事にまとめてあります。

 

 

 

総合課税と分離課税について補足メモ

 

  • 総合課税】:給与所得や事業所得や雑所得など、他の所得と合算して課税する方法(なので、所得が増える → 累進課税により税率が上がることもあり)
  • 分離課税】(申告分離課税・源泉分離課税ともに):それぞれ単独で課税する方法(なので、他の所得とは切り離して税金の計算をすることで、他の所得にも高い税率が適用されないようにする制度)

 

*「児童手当の所得制限や公的保険料の算定に使う所得としてカウントされるかどうか」については、いろんなパターンがあり、一概には言えませんので注意。

 

分離課税は税金の計算上では分離されてるだけで、「所得としてカウントされるかどうか」は別であって、いろんなパターンがあります。

たとえば、申告分離課税のFXは税金の計算は単独でしても、所得にカウントされます。

 

株の譲渡益や配当金は、特定口座【源泉徴収あり】口座であれば、所得税では申告分離課税(または配当金については総合課税も選べる)で申告しても、住民税では申告不要で申告することができるので、住民税の申告ベースで判断される児童手当の所得制限や公的保険料の算定に使う所得としてカウントされずに済む、という利点があります。

 

(*この場合、所得税の申告と住民税の申告は別途必要になりますが)

 

これがFXなどではこんなことができませんので、所得としてカウントされるのでしょうね。

 

 

アクション:たとえば、こう活用してみるのはどう?

 

これらの制度を活かし、「たとえば、このように使ってみてはどうだろうか?」という一案。

 

  • 前提:①②口座とも、特定口座【源泉徴収あり】を使う
  • ①口座では【日本株のトレード】をし、②口座では【米国株の長期投資】をする
  • ①口座では売却益があるなら申告不要制度を利用し、②口座では米国株の配当金を申告分離課税で確定申告し、「外国税額控除」を利用する
  • ①口座では売却損があるなら①②口座を申告分離課税で申告し、損益通算後「外国税額控除」を使う
  • ①口座では売却損、②口座では配当金と売却損があるなら、①②とも申告不要制度を利用する(②口座内で自動で損益通算される)
  • ①口座では売却益、②口座では配当金と売却損(配当金 > 売却損)なら、①口座は申告不要制度を利用し、②口座は申告分離課税で確定申告し、売却損と損益通算後「外国税額控除」を利用する
  • ①口座では売却益、②口座では配当金と売却損(配当金 < 売却損)なら、①②口座とも申告分離課税で確定申告し、①売却益と②配当金と売却損とで損益通算する
  • ①口座では売却益、②口座では売却損と配当金がほぼ同じくらいなら、①②口座とも申告不要制度を利用する(②口座内で自動で損益通算される)

 

とか。

 

(あくまで一つの案だから)

 

あとは、先ほども言った無配の米国成長株を買い、キャピタルゲインのみで利益を得る戦略も、現地での課税を最小化するために有効ではないかと……

 

いっそのこと日本株オンリーだとシンプルに税金面で有利ですが、その有利さを上回る期待値が米国株にあるなら、多少の節税を捨ててでも利益を取りに行けばいいですしね……

 

 

結論:めんどうな手間をかけてきっちり節税する or 申告不要制度を利用する

 

米国株も日本株も、配当金狙いの投資家には「外国税額控除(米国株)」・「配当控除(日本株)」という有利な控除が使えます。

 

同じ配当金戦略でも、日本株の方が税金面で有利ですが。

  

  1. 米国株の配当金……総合課税や申告分離課税で申告することで「外国税額控除」が適用される
  2. 日本株の配当金……総合課税で申告するとことで「配当控除」が適用される(*課税所得900万円以下の方がお得になる)かつ、住民税では申告不要で申告することで、児童手当の所得制限や公的保険料の算定などに影響のないようにすること ← 住民税では申告不要で申告するために、特定口座【源泉徴収あり】口座を使うこと

 

 

総合課税で申告することで、その分所得がふえて税率が上がってしまう高所得者の方は、申告不要の方が有利だったりしますので注意ですね。

 

下手に申告したら、わざわざ手間をかけた結果税金が上がってしまったなんて、そんなバカなことだけは避けねばなりません。

 

あと、

そこまでお得を求めてなかったり、もう考えるのが面倒だったり、無難にいくならば、他の所得とは切り離されて考えられて税率や公的保険料の算定や児童手当の所得制限に影響のない特定口座【源泉徴収あり】口座を使って申告不要制度を選択すればいいんじゃないでしょうか……

 

(なんてったって、放置でOKなんですから)